現存する唯一の「たたら」 その歴史的・文化的・産業的価値を後世へ

  •  「鉄の道文化圏」は、島根県の安来やすぎ市・奥出雲おくいずも町・雲南うんなん市の2市1町のプロジェクトの核となる文化館を建設することにより鉄の文化を保存・公開し、それを通じて未来への新しい可能性を創造していくことを目的としています。

  •  「鉄の道文化圏」は、島根県の安来やすぎ市・雲南うんなん市・奥出雲おくいずも町の2市1町のプロジェクトの核となる文化館を建設することにより鉄の文化を保存・公開し、それを通じて未来への新しい可能性を創造していくことを目的としています。

 鉄の歴史はそのまま人類の歴史と重なります。

 鉄の道文化圏のある出雲いずも地方は、古来から「たたら」と呼ばれる伝統技法による製鉄が盛んに行われたところで、先人たちは、自然の恩恵を最大限に生かしながら、環境循環型ともいえる産業としての技術を蓄積してきました。

 また、この地方に伝わる出雲神話は、古代出雲人たちの生活や出雲の風土が色濃く反映されていることが特徴で、代表的な「八岐大蛇やまたのおろち神話」もこの地方の鉄の歴史と風土なくしては語れないと言われています。

 「鉄の道文化圏」は、この地方の鉄の「歴史」や「文化」を調査・保存・公開することで、人と自然との濃密な関わり合いを再発見し、発信する役割を果たしていきたいと考えます。

文化館の紹介

1和鋼博物館わこうはくぶつかん

  •  かつて安来港は、鉄の積み出し港として栄えていました。この博物館では、たたら操業時に実際、使用していた道具の展示に加え、映像ホールで、たたらの歴史・科学・流通を多角的に紹介しています。

     安来港の近くに建つ鉄の総合博物館「和鋼博物館」。館内には「かわり番子ばんこ」の語源となった吹子ふいごや炉の展示が当時を再現しています。また、「鉄の道文化圏」全体のビジターセンター機能も備えています。

    • 島根県安来市安来町1058番地 Googleマップで見る
      TEL:0854-23-2500
    • 入館料
      一般 300円(250円)
      高校生 200円(150円)
      小中学生 無料
      ( )内は20名以上の団体料金
    • 開館時間/9:00~17:00(入館は16:30まで)
    • 休館日/水曜日(祝日の場合翌平日)

    HP:http://www.wakou-museum.gr.jp/

    • たたらの炉と天秤鞴
    • 鉧(けら)

2金屋子神話民俗館かなやごしんわみんぞくかん

  •  人の自然への働きかけである技術から生まれる神への「いのり」をテーマとし、たたら師達から信仰された金屋子神かなやごかみにまつわる神話やたたら師の伝承、たたらにまつわる民話などを紹介しています。また、金屋子神社縁起絵巻かなやごじんじゃえんぎえまきを通して神話にこめられた意味を探る試みとともに、金屋子神だけでなく、広く人間の営みにかかわる技術神の系符も紹介しています。

     金屋子神社が建つ広瀬ひろせ町は戦国時代、山陰・山陽十一州に覇を唱えた尼子あまご氏。その居城月山冨田城がっさんとだじょうを中心に城下町として栄えた町です。たたらの職人をはじめ、鉄にかかわる人々の信仰を集めた金屋子神社は、現在でも全国から製鉄・冶金関係者らが多く参詣しています。

    • 島根県安来市広瀬町西比田213-1 Googleマップで見る
      TEL:0854-34-0700
    • 入館料
      一般 300円(250円)
      高校生 200円(150円)
      小中学生 無料
      ( )内は20名以上の団体料金
      ※団体割引は15名以上の場合に限る
    • 開館時間/9:00~17:00(入館は16:30まで)
    • 休館日/毎週水曜日(祝日の場合は翌平日)
    • 冬季休館/12月~3月は積雪が多いため休館いたします。
    • 金屋子神社と近接
    • 卜蔵家で祀られていた金屋子神社を保存展示

3古代鉄歌謡館こだいてつかようかん

  •  「神話と鉄」をテーマに神楽や大蛇演劇などの公演を行う劇場と、神楽面の展示の他、オーティトリアムやビデオテープを使って「鉄にかかわる歌謡」などを紹介する演劇博物館の2つの機能をそなえています。

     鉄との風土と神話から生まれた「うた」をテーマとし、世界中の神楽かぐら大蛇おろち演劇の公演などを行う劇場と、鉄にかかわる芸能を展示する博物館の2つの機能を持っています。博物館としては、神楽に使われる仮面の展示の他、オーディトリアムやパネルにより鉄に関わる歌謡と大蛇神話や水神信仰の民俗史などを紹介。ビデオテープでは、現在舞われている神楽の演目全曲が見れます。

    • 島根県雲南市大東町中湯石 Googleマップで見る
      TEL:0854-43-6568
    • 入館料
      一般 210円(150円)
      小中生 100円(50円)
      ( )内は20名以上の団体料金
    • 開館時間/9:00~17:00(入館は16:30まで)
    • 休館日/火曜日
    • 劇場使用料/2,100円(1時間当たり)
      劇場利用時間は22:00まで
    • 八岐大蛇を空間展示したホール

4鉄の未来科学館てつのみらいかがくかん

  •  吉田村は、古くから鉄生産の歴史とともに歩んできました。鉄の未来科学館では、世界の古代からの製鉄炉の構造の変遷を中心に、過去の製鉄産業を振り返り、同時に鉄の最新技術から鉄の新しい可能性を紹介しています。

     鉄世界の製鉄炉の変遷を中心に、世界の炉の原寸復元模型や16面マルチビジョンによる多角的な展示方法で製鉄産業を振り返り、同時に鉄の最新技術を紹介することにより、鉄の新しい可能性を紹介しています。鉄の未来科学館の建つオープンエアーミュージアムには、和鋼生産研究開発設備(現代たたら)や「たたら鍛冶工房」などの施設が立ち並び地域間国流の拠点として利用されています。

    • 島根県雲南市吉田町吉田 Googleマップで見る
      TEL:0854-74-0921
    • 入館料
      一般 500円(400円)
      小中生 250円(200円)
      ( )内は20名以上の団体料金
    • 開館時間/9:00~17:00(入館は16:00まで)
    • 休館日/月曜日(祝日の場合は翌日)
    • 展示室
    • 地下構造や高炉の大型模型

5奥出雲たたらと刀剣館おくいずもたたらととうけんかん

  •  近代以降のたたらの歴史と、現代によみがえった「日刀保にっとうほたたら」とそこで生産される「玉鋼たまはがね」を用いて鍛錬する「日本美術刀剣」について月に2回、日本刀鍛錬の実演を行っています。

     まちを一望できる「むらくもの丘」に建ち、日本刀を鍛える過程をはじめ伝統的な鍛冶の技術を公開し、「日刀保たたら」で作られた、けらなど多彩なたたら資料を展示しています。その中でも圧巻は、たたらの切断面モデル。すべて実際に使われていた材料で作られ、たたらの下地構造までをも再現しています。また月に2回、横田町在住の刀匠、小林三兄弟による日本刀作刀鍛錬の実演も行われています。

    • 島根県仁多郡奥出雲町横田1380-1 Googleマップで見る
      TEL:0854-52-2770
    • 入館料
      一般 510円(400円)
      小中生 250円(200円)
      ( )内は20名以上の団体料金
    • 日本刀鍛錬実演日入館料
      一般 1,220円(1,010円)
      小中生 610円(510円)
      (実演日は毎月第2日曜日、第4土曜日)
    • 開館時間/10:00~17:00(入館は16:30まで)
    • 休館日/月曜日(祝日の場合は翌日)
    • 展示室
    • 日本刀鍛錬所

6絲原記念館いとはらきねんかん

  •  絲原記念館では、歴史・民俗資料などを展示する記念館とは別に、隣接する絲原庭園・居宅の一部も公開されています。また、奥出雲の郷土料理を供する、お休み処「砂鉄こがね」や、たたら製鉄による手打ちの包丁や奥出雲特産品を取り揃える付設の売店もあります。

     絲原いとはら家の居宅は建坪約350坪、床面積約500坪、部屋数約40室を誇る大邸宅です。また、自然の森林を借景とした庭園は約360坪あり、出雲流の造園として有名です。

    • 島根県仁多郡奥出雲町大谷856 Googleマップで見る
      TEL:0854-52-0151
    • 入館料
      一般 630円(525円)
      高校・大学 420円(315円)
      小中生 315円(210円)
      ( )内は20名以上の団体料金
    • 開館時間/9:00~16:30(入館は16:00まで)
    • 休館日/展示替え日(3・6・9月下旬に各2日)
    • 庭園
    • 展示室

7たたら角炉伝承館たたらかくろでんしょうかん

  •  たたら製鉄が、近代洋式製鉄法に経済性で対抗できず衰退していった一時期、たたらに洋式製鉄法を取り入れた角炉かくろによる製鉄法が行われてきました。炉を粘土製からレンガ製の高炉こうろに替え、連続操業ができるようにしたものです。
     明治から大正にかけ、「たたら製鉄法」から連続操業が可能な高炉を使う「近代洋式製鉄法」へ移行していきます。同地の鉄師櫻井さくらい家が経営していた槙原まきはらたたらに残された当時の角炉とその周辺施設を復元・整備し、貴重な角炉製鉄の技術と共にたたら製鉄の歴史の最終章を紹介しています。

    • 島根県仁多郡奥出雲町上阿井1325-6 Googleマップで見る
      TEL:0854-52-2680
    • 入館無料
    • 開館時間/9:00~17:00
    • 冬期休業(1~2月)/電話にて確認ください
    • 角炉

8可部屋集成館かべやしゅうせいかん

  •  戦国の武将“ばん団右衛門だんえもん”を始祖とする櫻井さくらい家は、屋号を「可部屋かべや」と称し、藩政には鉄師頭取として奥出雲の鉄山を取り仕切った名家です。その櫻井家14代の歴史を伝える貴重な古文書、美術工芸品、民俗資料が一堂に展示されています。また松平不昧ふまい公命名岩浪がんろうの庭園も美しく、見るものを魅了させます。

    • 第1・2コーナー(たたら関係資料)
    • 第3・4コーナー(塙・櫻井家系譜関係資料)
    • 第5コーナー(上方と交流文化資料)
    • 第6コーナー(櫻井家逗留の田能村たのむら直入ちょくにゅう関係資料)
    • 第7コーナー(書院飾)
    • 第8・9・10コーナー(美術工芸品関係資料)
    • 島根県仁多郡奥出雲町大字上阿井1656-1 Googleマップで見る
      TEL:0854-56-0800
    • 入館料
      一般 700円(600円)
      高校・大学 400円(350円)
      小中生 300円(250円)
      ( )内は20名以上の団体料金
    • 開館時間/9:00~16:30
    • 休館日/月曜日(祝日の場合翌日)冬季積雪時
    • 岩浪の庭園